国際化が一段と進む中で、外国語教育は大学の教育の中でもっとも大切な分野のひとつです。これは学生の皆さんの専門教育の基礎をなすとともに、大学生にふ さわしい教養を身につけさせるものです。外国人とコミュニケーションをとる「道具」としての外国語の運用能力はいうまでもなく、さらに、文化を含めた広い意味での知識を修得し、「教養ある国際人」となることを目指してもらいたいと考えます。
言語というものは一つの体系であり、我々は無意識のうちに母語にとらわれていると言えますが、外国語を学ぶことで、母語から解き放たれて新たな世界への窓を開くことになるのです。
外国語教育研究センターでは現在、専任教員のいる英語・ドイツ語・フランス語・中国語の他に、ロシア語・スペイン語・イタリア語・朝鮮語・アラビア語の科目を開設しています。また留学生のために、外国語科目としての日本語も開設しています。
大学でなければ学ぶことのできない外国語に挑戦し、その魅力を余すところなく吸収して、卒業後は世界に羽ばたいてください。
技術的には将来可能になり、機械が翻訳した文章を理解することは可能でしょう。しかし、原文と翻訳のそれぞれの単語の意味は1対1の対応ではなく、原語の微妙なニュアンスを翻訳で伝えることはどうしても限界があり難しいのです。
また、技術が精密化しても、言葉に込められた「イメージ」は翻訳できません。翻訳の情報には「色」がついていませんが、お互いに向かい合って交わす言葉 は無色透明・無味無臭ではないのです。また、表情やしぐさなど、「ことば」以外のコミュニケーションもやはり機械では翻訳不可能でしょう。 外国語は、相手の外国人の文化そのものを知らなければ真に理解することは難しいのです。